福島産の食品について、最近も差別的見解を述べる意見を著名人が公の場で発言している件について、色々と考察してみた。
日本政府や福島県自治体が福島産の食品について、安全かどうかを検査して、安全基準値をクリアーしていることを公表している。
公の機関が安全であることを宣言している。
にもかかわらず、福島産の食品を避ける人々がいる。
それは、漠然的不安からとりあえず避けておこうという根拠のない行動がほとんどである。
日本政府・福島県自治体が科学的根拠に基づいて、安全基準値を定めて、それを検査によって、安全な値であると太鼓判を押していても、不安を払拭できない人が多いということだ。
これは、そもそもが福島原発事故を起こした東京電力の不明瞭・不適切・不正など不明点の多さが原因となっている。原発事故を起こしたという技術力の無さが、科学的根拠に基づく安全性というものに疑問符を付けてしまうからだ。
だが、現時点で科学的根拠の証明なくして、次のステップへは進めないのが人類である。
科学技術の基盤の上に生活を築いている以上、人類は、科学技術をうまく活用して生活を送っていくことになる。
1.福島産の食品を市場に出す意義
福島産の食品を国内に流通させること、海外へ輸出することに対して、苦言を呈する人がいる。
この意見は、自身の生命に関わることだから自由に意見を述べても良いだろう。
ただ、公の場で、自分の飯の種となる放送や発信の場で苦言を呈して、批判するのは、どうかと思う。
完全に日本政府や福島県の食物生産者たちに喧嘩を売っている。福島の生産者たちの思いを踏まえず、踏みにじる行為に等しい。
一方的な見識だけで、福島の活動を非難する行為を自身のお金が絡む番組内で発言するのは、宜しからぬ行為だ。
世界で原発はたくさんある。年々、増加している以上、原発と人類は付き合い続けるしかない。
そのような中で、放射能汚染の疑いがあるから福島産を国内流通させるな!海外へ輸出などするな!という見識は、正しい判断とは言えない。
科学的根拠をもって、安全性をクリアした食品は市場に出すことは、今後の大きな指標となる。
どこまでが安全で、どこまでが安全でないのかという境目は、こうした大きな問題の上に解決策が出てくるものである。
韓国やフランスなど海外でも原発は数十基ある。もし、これらの原発がメルトダウンなど大きな事故を起こした時、果たして、韓国産、フランス産の食品を全て危険として、安易な判断だけで排除することができるのだろうか?