未来予測をすることは、今後の人生設計において、重要なニュアンスを持たせてくる。ゆえに未来の展開をどのように捉え、見据えて行くかが重要となろう。

一つには、楽観的に見るか、現実重視で少しネガティブにとらえて、安定志向で備えを万全にする方向を取るかである。

楽観的に見れば、未来社会は、非常に明るいものとして描くことができる。

すなわち、人工知能の発達により、ロボットは人並み以上に働く労働者として活躍し、人間は何一つ労働に携わらなくて済む時代。

これは未来社会をより大きく動かす。

ロボットによる労働の無償化ができるならば、経済社会の完全な崩壊を意味する。そこには国家間の壁は存在せず、地球規模で開発が行われる。

未来社会は恐ろしく早いスピードで社会構造を劇的に変化させてくるだろう。それは単に仮想世界での構築にとどまらず、現実世界を物理的に変化させていくことだろう。

それは、ひとつには、労働力の限りない自由な提供がロボットによって、実現するからだ。ロボットが24時間休まず労働することで、築年数の古い家はすべて取り壊され、新しい建物を建築していくことだろう。

2020年は5Gサービスが始まる。新しい通信技術によって、新たなサービスが実現されていくことだろう。

通信技術は10年置きに新しい技術を導入した機能拡張した仕様のサービスが開始される。2030年には、6Gが予定されているが、その仕様はまったくの未定となっている。現段階でアメリカが世界に先んじて、6G通信技術の研究開発を進めているところだ。

5Gサービスでどれほどの利用と課題が出てくるか未知数であることから、6Gの仕様はこれら実践利用によって、あぶり出されてきた課題や問題点を修正する形で実現することだろう。

2020年は、自動運転車がある一定水準のレベルまで達し、いよいよ商用開始、販売開始といったスケジュールとなっている。

年間1億台を生産する自動車産業は、自動運転車の技術確立によって、設備投資した上で、生産開始となろう。年間1億台の自動運転車を生産するのはまだまだ難しいが、1000万台、2000万台と年間生産台数は確実に伸びるであろう。

2025年までに一定の完全自動運転車が完成すれば、2025年~2030年の間に2000万台、5000万台と年ごとに生産すれば、2030年には、自動運転車が6割~7割にまで占めるようになる。

その意味で、わずか10年で自動運転車の普及は完全に見込まれることだろう。

登場してから10年足らずで高機能化が進むであろうから、2030年~2035年までに完全な自動運転車が普及することだろう。

ゆえにここ15年の間で、社会は大きく変化する。

IoTによる高度なセンサーが無数に設置されることで完全な遠隔管理が行える。

全固体電池が実用化されれば、10年~20年という長期間の電池交換不要が実現する。さらには、無接点充電も可能であるから、半世紀ほど利用できる可能性が出てくる。

そうすると自立型ロボットの普及スピードは格段に上がる。

過酷な環境下でも安定して電力供給が可能な全固体電池が持つ可能性は、計り知れない。

現在のドローンがわずか20分足らずしか飛べないのに対して、全固体電池が実用化されれば、一日中飛んでもまったく充電不要ということも可能となろう。

現実問題として、新しい時代に必要不可欠な部分の充填がなければ、新たな時代の創出は想像し辛い。

例えば、現代の問題に直面している人々は、将来を楽観視した上で計算を立てることはない。過去、そして現在の流れの中で、このまま5年後、10年後という算段を立てて、問題が解決しない、悪化するという悲観的思考へと向かってしまう。

しかし、これは過去と現時点での技術が今後も、発展の伸びを期待できない状態であると仮定しての話である。それは想像がしやすいという点を加味したとしても、正しい予測とは限らない。

特にこれからは、次元が違ってくる。それは人工知能という言わば、人間の助手や秘書、執事のような存在が一人一人をサポートする存在になるからだ。

それは手足の付いた器用で、人間並みのことを正確に成し遂げてくれる。人間に忠実で、信頼の置ける、頼りになる助手となる。

こうした人並みのロボットが何時頃登場するかにもよるが、予測としては2030年~2035年が一つの区切りとなるだろう。それは2020年頃からロボットの試用が開始され、すでに商用スタートしていること。大体、実用化して商用開始してから10年区切りで実用的になるからだ。

さらに大枠でいうならば、25年という四半世紀が黎明期から数えて、確実な実用レベルに到達する区切りとなろう。

コンピュータの世界がまさにこれに該当する。

1995年にwindows95が登場し、インターネットが一般普及した。これを境に、技術進歩は順調に伸び、試行錯誤を経ながら、2019年現在では、インターネットは、実用的なレベルに達している。さらなる発展はあるだろうが、一つの区切りとしては、25年で生活のメインともなる存在へと変貌している。

ロボットについても同様のことが考えられる。

仮想世界であるインターネットの発達から、ついには現実の物理世界へと制御統制が移ってきた。現実世界でもコンピュータの世界のようにすべてが制御されるようになる。