昨今の話題は、やはり米中貿易摩擦問題だろう。
アメリカもいよいよやせ我慢を止めて、貿易赤字の対策に本腰を入れてきた。
長年、貿易赤字に苦しんできたアメリカが今回ばかりは、音を上げた格好になるわけだが、
時代の変遷による転換点に差し掛かったと見るべきだろう。
アメリカが貿易赤字の分、元を取るはずだった株式市場は、もはや独壇場ではなくなってしまったことが
大きな原因だろう。
AI投資が主流となって久しく、もはやアメリカ独占の株式市場ではなくなってしまった。
アメリカがいまのいままで、莫大な貿易赤字を毎年計上しながら、飢えをしのげたは、株式市場で
元を取り戻していたからに他ならなかった。
しかし、昨今は人工知能による株式売買が当たり前の時代。
アメリカの十八番の世界ではなくなった。
それにもまして、中国の工場は、一昔前とは違って高性能化してきている。
アメリカ人が泣いて喜ぶほど、安価で良質な商品が市場を席巻し続ける。
アメリカはもはや一部の大企業以外は軒並み世界の工場に敗北した。
その上、AndroidやiOSなどスマホ市場をもファーウェイが独占しつつある。
5Gという時代の転換点にあって、トランプ大統領が悲鳴を上げて、中国勢を市場から排除しようというのも
わからないでもない。
むしろ、ファーウェイを始めとする中国勢は、新たな第三のスマホOSを開発して、たくましく市場を分割する
牙城を築き上げるべきであろう。
Android、iOSという大きな山があるからといって、それにしがみつくばかりが、正しい世界とは言い切れない。
むしろ、もう少し最高峰級の山を増やしてもよいのではなかろうか。
そうすることで、多様でかつ堅牢な、市場経済を生み出す。
アメリカ一強という世界が頼もしく健全な市場環境とは言えないだろう。
アメリカと中国による二強を形成することは、両輪、双頭立てというバランスを生み出す。
ファーウェイCEO、「米は能力過小評価」 グーグルと協議の意向示す
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190521-00000026-jij_afp-int
次の時代は、堅牢なOSというのが重要とは限らない。
高品質な通信技術に対して、操作するという概念で構築を進めれば、よりよいOSはいくらでも作ることができる。
この動きは、中国とアメリカという2つの大国が、世界のスタンダードとして、2つの環境を世界に提示することになる。
日本は、アメリカに右習いという状況から、いよいよ中国の暴風にさらされることになる。
日本は今後は、アメリカと中国の両国の環境の狭間で、両国にメリットの大きい技術を提供していく国と成るだろう。
むしろ、中国に近いという環境が、日本により大きなグローバル展開をさせることは、十分に考えられる。
日本は、堅実な貯蓄型思考から、脱却し、投資によって、アジアをよりパワフルに開拓する資金の中心となる。
中国が開拓者の中心ともなろう。
日本は、中国と協力して、高品質な環境の開拓事業をアジアに向けて、進めていくべきだ。