人工知能の進捗状況は、もっぱら、進んでいるの一言だけだろう。
しかし、実際にどれくらい実用的になっているかという指標は、難しいものとなっている。
2017年ごろにIQ60前後をグーグルの人工知能が叩き出し、その僅かな期間での進歩であったことから、
数年後には、IQ100を超えるという目測が出た。
しかし、2020年前半にそうした数値を達成する動きを、2019年5月の段階で、得られていない。
それは、音声や画像の判断は、機械学習で達成が可能であったものが、動画理解という段階で、大きな壁にぶつかっていることが
原因である。
動画理解とは、人間のコミュニケーション内容をすべて理解する上で避けて通れない技能となる。
人間が伝えてくる動作を完璧に間違えることなく理解するだけの技能を人工知能は、習得しようとしている。
これが達成された時、人工知能が人間社会の中で、普通の人間のように振る舞い、支障なく行えることとなる。
グーグルが音声通話で、店舗予約を行えるサービスを開始した。
人工知能が今後、実用化する上で重要な分野は、デスクワークでのサポートや、PCやスマホなど機器の説明サポートである。
デスクワークで煩雑な作業のために、作業効率が下がる傾向がある。
特に検索や数量チェック、様々なデータ集計結果など、ゴールに至るまでにやらなければならない作業は、多種多様あり、
どれも大事ではあるが、ルーチン性が高く、人手では、時間がかかりすぎるといった部分を持つ。
こうした、助手に作業を割り振って、より専念したい主題に集中したいワーカーは多い。
現時点でも、自動化できそうな作業もあるが、細々とした制約や条件を設定する時間を踏まえると、あまり劇的効果とまでは
行かない部分も多い。
こうした人の日々の作業を人間の助手のようにすべてを理解して、柔軟かつ微調整までして、結果を出すように人工知能もできれば、
まさに人の労働時間は劇的に減っていくことになるだろう。
しかし、ここまで高度に人をサポートする人工知能ともなれば、人のサポート役ではなく、同等、いや、むしろ、人工知能がメインの
作業者として、作業を行い、人は承認や結果の二重チェックといった役割に回ることの方が、正しい選択となるかもしれない。
ヒアリング、スピーキングが支障なくできる状態にある以上、近い将来、こうしたサポート役は、より高度で複雑なものまでこなせるようになるだろう。